原状回復工事 職人コラム

原状回復工事の職人さんにお聞きしたこと、感じたことをコラムとしてまとめています。

目指せ!多能工!いったい何から始めたらいい?

「多・能・工」読んで字のごとく、多くの能力を持つ職工さん、ですかね。

多能工

生産・施工の現場において、1人が一つの職務だけを受け持つ単能工に対し、1人で複数の異なる作業や工程を遂行する技能を身につけた作業者のことを「多能工」と呼びます。多品種少量生産や品種・数量の変動に対応しうる柔軟な生産体制を維持し、生産性の向上を実現するためには多能工の確保が欠かせません。組織の人材を多能工として教育・訓練するしくみを「多能工化」といいます。

出典:Weblio

これは原状回復工事にかかわらず、生産現場において必要とされる人材ということですね。最近では、企業や団体による育成塾や育成プログラムも多くあり、分野によっては大学が力を入れているようです。

職人さんの声

まずは基本となる技能を一つ身につけて、そこからできることを増やしていく人が多いですね。

タイル工 → 左官、あるいあは、大工 → 内装工 のように仕事をしながら2つ以上の能力を身に着けていくという感じ。

遠い現場に行って作業するので、一度にいろいろな事ができれば効率がいいでしょ。これからは特に必要とされる人材ですよ。でもまずは、現場に飛び込んでみて、経験を積むことからスタートですね。

人の真似もいいけど、やっぱり地道にやりながら、自分で見つける技って大切

「見て覚える」これは昔からの職人さんの仕事の覚え方。手取り足取り教えてはくれないけど、先輩職人さんのやることを見ながら自分のものにしていったんですね。

でも、こんなことを言っている職人さんがいました。

職人さんの声

人の真似もいいけど、原状回復工事など、いろんな作業が発生する現場だと、とにかく工夫が必要。道具の整理の仕方ひとつでも作業効率はぜんぜん違う。

工夫に工夫を重ねて、その中で自分で見つける自分だけの技って大切。もちろん、新しい素材や道具のこともいつも情報収集しておくとかね。

道具にこだわり、仕上げにこだわり、生きがいにこだわる

腕利きの職人さんって本当にカッコいい!

「職人魂」というか、人が見ていても見ていなくても、人から見えない箇所を施工する時だって、とにかく手を抜かない。

70歳を越えたベテランの大工さんの仕事を見ていると、ささっと必要な道具を変えながら、軽快な手つきで作業を進めている。作業が早くてもけして大ざっぱではない。きちんと水平器をあて正確に傾きを調整しながら床を張っていく。

近所の工務店の先代の棟梁、現役引退後も壁一面に手入れの行き届いた道具類を配置し、いつでも使える状態にしている。いい仕事にこだわるということは、その先にいる住み手の住みごこちにもこだわっているということだ。人に喜んでもらい、自分も納得し、それが収入にもなる。これこそ、職人の生きがいなんですね。

あー、なんて気持ちのいい生き方だ!